広島東洋カープの
ザビエル・バティスタ選手の
ドーピング違反に関する裁定が9月3日に発表されました・・・
カープファンにとっては衝撃的な案件・・・
今年2人目の違反事例ということで
カープファンならずともプロ野球ファンにとっても
非常に残念な一件になってしまったのかなと。
日本野球機構 (NPB) の公式の発表によりますと、
2019年6月7日にマツスタで開催されたソフトバンクスホークス戦で
ドーピング検査により同選手の尿検体が採取され、
クロミフェンと
その代謝物であるヒドロキシクロミフェンが検出されたと
分析機関から7月24日に報告があったと。
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7月26日に球団関係者立会いの下、
バティスタ選手本人と面会し事情説明の機会を設け、
その場でバティスタ選手は
意図的な摂取はないと述べ、
また、
今回の検査の正当性に異議がないことは確認したと。
8月16日に
本人希望によりB検体の分析を実施し、
A検体と同じ物質が検出されたことが報告されたので、
8月21日に
バティスタ選手による弁明の機会が設けられ、
改めて意図的な摂取はないことを述べ、
今回の検査の正当性に異議がないことを確認しましたと。
上記の経過を経た上で
NPBアンチ・ドーピング調査裁定委員会を開いて
最終的に今回の制裁の内容が決定されたと。
検出されたクロミフェンおよび
その代謝物であるヒドロキシクロミフェンは
禁止表国際基準の禁止物質
『S4.ホルモン調節薬および代謝調節薬』に指定されており、
通常、
外部から体内に入らない限り検出されることのない物質です。
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クロミフェンと聞いて
不妊治療をされたことがある方は
あれ???っと思われたかもしれません。
そう。
一般的には排卵誘発に使われる薬で
不妊治療ではよく登場する薬剤です。
一部、報道では
筋肉増強剤の副作用を帳消しにするために
使われることがあるとありました。
確かに
そういう使い方をする事例もあるにはあるようですが、
クロミフェンなどの
選択的エストロゲン受容体調節薬(SERMs)と呼ばれる物質は
めぐりめぐって
男性ホルモンの量を増やし、
結果的に筋肉増強作用があるため
禁止物質に指定されとります。
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バティスタ選手が
これを故意に使ったかどうかは現時点では分かりません。
カープファンとしては
『故意ではなかった』という言葉を信じたいばかりではありますが、
ドーピング違反に関しては
故意か?故意でないか?は二の次の話で
身体内に存在したという事実だけで
クロはクロなのです。。。
もし『故意でない』とするならば
『故意でない』証拠を証明して見せないと情状酌量の余地はないのですが、
これは
いわゆる悪魔の証明と呼ばれ非常に困難を極めます。。。
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『〇〇なかった』ことを証明することは
非常に困難な話なんです・・・
実際、カープ球団は
バティスタ選手が使用していた
2種類の海外製のサプリを検査に回そうとしましたが、
1種類の製品からはクロミフェンは検出されず、
もう1種類の製品は
2ヶ月経過していたことからすでに消費してしまっていて
検査に回すことができなかったそうです・・・
つまり
『故意ではなかった』ことを証明できなかった訳です。
また
今回、下された裁定について
一部、報道では
軽過ぎるという声があります。
えぇ。
確かに他のスポーツから見れば
6ヶ月間の出場停止は非常に軽い裁定です。
これには理由があって
日本野球機構 (NPB) は
WADA (国際アンチドーピング機関)の傘下に入っていないため
独自のルールで裁定を決めることができるからなんです。
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本来、
全世界、どんなスポーツも同一のルールで裁かれるべきですが、
日本では
NPBと日本ゴルフツアー機構、日本相撲協会と日本ボクシングコミッションは
WADAの統括下にないので
違反物質の検査方法自体はWADA規定に則って実施しとるものの
細かい規定は独自のドーピング検査になっており、
裁定に関しても独自のルールで裁いているんです。
オリンピックなどでこの手の違反が出れば
通常4年間の出場停止になります。
それがシーズンもここまで終盤に来た上で
来年の3月2日までの出場停止。
来季のオープン戦も途中から出場可能で
公式戦には間に合う計算になります。
確かに
この裁定は軽いと言わざるを得ない。
でもまぁこれが
NPBでの現行ルールですから
短いという印象はあってもルール違反はしてません。
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ですから、
カープ球団にもバティスタ選手にも
その点では非ははないので
変に責めるようなことはないようにお願いします。
これもルールです。
来年は東京で五輪も開催されます。
そこには日本代表として野球も出場しますし、
これからはクリーンな状態でスポーツが運営されることを願っております。
(ちなみに五輪では侍JもWADA統括下になります)
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